
皆さま、こんにちは。
ベンチャー広報 代表取締役の野澤直人です。
『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』という本を読みました。
森友事件の渦中で、公文書の改ざんを命じられた近畿財務職員・赤木俊夫さんの妻・赤木雅子さんとこの事件を追う元NHK記者・相澤冬樹さんの共著です。
今年3月、自殺した赤木俊夫さんが遺した手記が週刊文春で公開され53万部が完売するなど大きな反響を呼びました。手記の公開を決意した妻の赤木雅子さんは、この書籍の発売と同じタイミング(7月15日)で国と佐川元財務省理財局長を提訴しています。
広報という仕事をしていると報道にふれることが多いので、自然とこうした社会の動きに敏感になります。世の中で起きていることに興味を持ち、関連書籍を読み思考を深めることで、幅広い教養が身につく。これもまた広報という仕事の醍醐味です。
プレスリリースが上手に書けるとか、メディアプロモートができるとか、広報としての実務能力はもちろん大切です。自社の報道を獲得したり、与えられた目標KPIを達成したり、仕事で結果や成果を出すことも重要でしょう。でもそれだけでは味気ない。
マスコミ関係者の中には知識人や教養人も数多くいます。彼らと対等に話をしようと思えば、広報の側にもそれなりの教養が必要になります。そうでなければ一定レベル以上のマスコミ関係者からは相手にされません。
『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』を読むと、相澤冬樹記者がこの特ダネをものにするために、どれだけの努力や苦労を重ねたかがよくわかります。
取材対象者である赤木雅子さんとは長い時間をかけて慎重かつ着実に信頼関係を作り、口を閉ざす関係者に対しては、夜討ち朝駆けで自宅や職場に押しかけ路上で突撃取材。取材相手が警察を呼ぶという一幕も。相澤記者の特ダネに対する熱量は凄まじいものがあります。
これは相澤記者だけではありません。マスコミ関係者は、領域や形式、大小は異なれど、常に特ダネ・スクープ・独自取材を求め、努力し続けています。われわれ広報が相手にしているのは、そういう熱量の高い人たちです。
自社を報道してもらいたいなら、広報担当者も記者と同じかそれ以上の熱量・努力が必要でしょう。そうでなければマスコミ関係者と対等に話なんかできません。
広報の仕事はプレスリリースを一斉配信してあとは待っているだけ?甘すぎます。
教養と熱量。一見、全く関係のないようにみえますが、いずれも広報という仕事に内包されるとても重要な要素です。

野澤 直人
株式会社ベンチャー広報 代表取締役
ゼロイチ広報 主宰
大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。 マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、当時無名だった海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ毎年100~140件のマスコミ露出を実現。5年で売上10倍という同社の急成長に貢献する。 2010年に日本では珍しいベンチャー企業・スタートアップ専門のPR会社として株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。講演・講師実績も多数。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。
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